台湾式リフレクソロジーは、その名の通り中国や台湾で古くからあった手法と思われがちです。しかし、実際には近代的なリフレクソロジーは20世紀の初めに作られたもの。
アメリカの耳鼻科医であり麻酔医であったフィッツジェラルド博士がまだ麻酔の技術が確立されていない時代、手術の際に患者さんが痛さに耐えるために足の裏を机の角などに押しつけるのをみて、「ゾーンセラピー」いう理論を考え出しました。
それを、後に理学療法士のイングハムが手法として確立させたものが今あるリフレクソロジーの元になっています。施術後にお渡ししている反射区表、世界中でほぼ同様のものが使われています。これはイングハムがリフレクソロジーの理論と同様、まとめたものと言われています。台湾では古くから民間療法として足をもむ人があり、それぞれの家に反射区表のもととなるような図が残されていたそうで、それをたくさん収集したそうです。
もちろん、リフレクソロジーの起源となるような、足や手をもむという手技そのものは古くから世界中に存在しています。エジプトのお墓に人が足や手を触っている壁画が残っていたり、インドには観足石があったり。世界のいろいろな場所で「なんだか足や手を揉むと、体の調子がいいみたい」と気づく人がいたんですね。中国では5000年も前に書かれた医学書「黄帝内経」に足もみの記述があります。
リフレクソロジーの後は、体がスッキリして明るい気分になるという方がとても多いのですが、時代が変わっても、国が変わっても、人が気持ちいいと感じることは変わらないものだなと、不思議でそしてなんだかうれしいです。